大学にはいろいろな学部・学科があります。その中でも医学部はその大学の中でも最難関と考えている人は少なくありません。医学部合格を目指すのであれば、かなりの勉強をして入試対策を進める必要があります。医学部は国公立と私立両方に設置されています。国公立と私立とでは、合格条件が若干異なります。
国公立を目指すのであれば、まず1月中旬に実施されるセンター試験を突破する必要があります。センター試験と二次試験の結果で合否を判定しますし、難関校の場合センター試験で一定の点数を確保しておかないといわゆる足切りといって、二次試験にすら進めないこともあり得ます。センター試験を突破するための条件ですが、正答率90%以上は必要になると思ったほうがいいでしょう。すべての科目で90%以上ですから、トップクラスの頭脳が要求されます。センター試験の問題ですが、それほど難しい問題は出てきません。教科書から出題されることが多いですから、基本がしっかり身についているかどうかがポイントです。
センター試験を突破できても、二次試験が次の関門として用意されています。国公立の場合、偏差値は60台後半から70台程度は必要になるとイメージしておきましょう。これはほかの学部の場合、国公立でもトップクラスの偏差値レベルと一緒と考えておきます。このように国公立の医学部に入学するためには、並大抵のハードルではないと思ったほうがいいでしょう。
私立大学の医学部ですが、センター試験を採用しているところと採用していないところがあります。自分が志望する大学の場合、センター受験が条件となっているかどうか確認することです。ちなみにセンター試験を受ける大学を志望する場合、80%以上の正答率を目標にして勉強を進めたほうがいいです。国公立と比較すると、やや条件は緩めではあります。しかしセンター試験で全科目平均80%以上をとるのは並大抵の努力ではなかなかクリアできないでしょう。
2次試験の合格基準ですが、偏差値が60台前半からと思ったほうがいいです。こちらも国公立と比較すると、少し条件は甘いような感じがするかもしれません。しかし60を超える偏差値となると、平均点を大きく上回り点数が必要になり、決して難易度は低くないです。ただし私立大学の医学部といってもピンキリで、名門大学や有名大学に合格するとなると70台の偏差値が必要になると考えておきます。国公立と同等、むしろ上という学校もみられるほどです。
私立大学の医学部を受験する場合、試験の点数ともう一つ無視できない条件があります。それは経済的な要因です。私立の医学部に入学して卒業するまでには、学費として3000万円程度かかることも珍しくありません。つまり学費をねん出するためには、住宅が1軒建ってしまうほどの費用が必要になります。受験する前にどの程度の費用がかかるのか、その費用をねん出するためにどうするか、家族間でしっかり話し合って決めておいたほうがいいでしょう。
医学部と言われると理系の学部というイメージを持つ人もいるかもしれません。ですから数学・英語・理科を集中的に勉強すればいいのではないかと思っている人もいるでしょう。しかしセンター試験はそのほかにも国語や社会も受験する必要があります。たとえ理系の点数がよくても文系の科目の点数が芳しくないと、平均点がダウンしてしまってセンター試験を突破することも難しくなるかもしれません。そこで医学部合格するためには、すべての科目をまんべんなく勉強する必要があります。もし不得意科目があれば、まずはそちらを重点的に勉強することです。できるだけ穴を少なくして、全体的に点数を伸ばすことが学習のコツです。すべての科目の勉強を進めるとなると、どうしても学習量は多くなります。ここでポイントになるのが、いかに効率的に勉強を進めるかです。
そのためにはやみくもに問題集を解くのはあまり得策とは言えません。受験を見てみると、基礎レベルがしっかり理解しているかどうかに力点を置いた出題傾向がみられます。もちろん中には応用力が要求される難易度の高い問題もあります。しかしこのような難しい問題は、ほかの受験生もなかなか解けません。合否の分かれ目は基礎問題でいかに取りこぼしがないようにするかがコツになります。そこで勉強する際には、教科書を読み直してみましょう。そして基礎知識を徹底的に頭に叩き込んでいきます。基礎知識が身についていないと、応用問題も満足に解けません。
そのうえで問題集を解いて、基礎知識がきちんと身についているかどうか確認することです。もし間違っているのであれば解法とその部分の教科書の内容を今一度確認することです。問題集を解くときに一つできれば別のものを購入する人もいるようですが、できれば同じ問題集を何度も繰り返し解き続けたほうが学力もアップしやすいです。繰り返し同じ問題を解き続けると、定着度が増すからです。
予備校へ通うことも合格への近道となる可能性があります。医学部受験に特化した予備校があるので探してみると良いでしょう。