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私が富士学院を選んだのは、見学に来た際に学務の職員の方と話をしたからだ。その方から「君自身本当にやる気はあるの?一番大事なのはそこなんだよ。」と言われた。予備校を選ぶ立場の自分が、逆に試されている様な気がした。しかしその一言で、富士学院に賭けてみようと思った。
富士学院のカリキュラムには、すべて裏付けがある。エビングハウスの忘却曲線や効率的な記憶法、理解の深め方など、理論立った授業形態がある。すべてをこなすのは正直大変だ、でも「やる」しかない。やってもいないのに怖気づくなら来ない方がいい。少人数制だからこそ、覚悟のある人にだけ集まってほしい。大丈夫、頑張れば何だって出来る。
その他、富士学院の良いところは、一人ひとりに担任が付くところだ。悩み事も相談が出来るし、時間を割いておしゃべりもしてくれる。生徒が主役だと理解してくれている。だからこそ、主役の自分がやらなければと思わせてくれる。それと教務の方々の笑顔だ。勉強しかない生活で、唯一の癒しになる。勉強がツラい時こそ、この笑顔は助けになる。食堂のコックさんも素晴らしい。いつも笑顔で対応してくれて、ストレスを軽減してくれる。細部にまで目を届かせると、毎日誰かが応援してくれている事に気付く。そこまで言われて、やらない訳にはいかない。ただやっぱり、一番大事なのは本人だ。親でも先生でもなく、本人の気持ちだ、それがあれば絶対やっていける。私は此処で合格より大事な事を学んだかもしれない。腐った自分を変える事ができた。覚悟、勇気、行動、真面目、努力、前向き、頑張る、生きる。当たり前な言葉の意味をどれだけ理解しているだろうか。あなたが医師になった時、患者さんを励ます事が出来るのは、これらの言葉じゃないだろうか。自分の言葉にするのは理解、経験が必要だ、ここでならその言葉の意味を体感できる。
私は一度大学を卒業したが、当時の私は「頭は子供、体は大人」と言っていいものだった。そんな自分でも医大生になれる。2年間でこんなに成長できる。1年目は頑張る事が楽しかった。大げさだけど、生きている事を実感できた。2年目はツラかった。ある程度成績が伸びると、追われる立場になる。理解のスピードも他の生徒の方が早い。いつ抜かれるかおびえながら、それでも勉強した。どの受験生も、これを経験する日が来る。乗り越えるには、自分と向き合い、勉強にだけ焦点を当てる事だ。今日の事は今日中に復習。朝起きたら昨日の復習を頭の中で。数学だって復習。頭が悪くても復習を頭の中で。数学だって復習。頭が悪くても復習すれば成績は伸びる。3日後、1週間後、また復習。もちろん、新しい事も学ぶ。一度覚えた事は壁に貼って見直す。自分の声を録音して通学中に聞く。飯も生化に結びつける。風呂では英文を叫ぶ。自分の可能性をΣのK=1から∞にして下さい。
医師が患者に向かって「そんな事言わずに頑張りましょうよ。きっと良くなりますから。」と言う。僕らも言う時が来る。そう言える為には、まず自分が頑張らないと。